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誤解

田村隆一に同名の詩集がある。田村の詩集のなかではいちばん好きな一冊だ。

「クレーの旅」はなんとか脱稿したと書いたが、どうしても納得のいかない箇所がいくつかあって、毎日読みかえしては朱を入れている。これは誤解と言うより無学といったほうがいいかも知れないが、「知己」という言葉を以前から間違って使っていたらしい。
親しい友、あるいは単なる知人、という意味の言葉で、「知己を得る」というふうに使ってもまあまあ許される範囲であることは分かったのだが、これまで何度となく、例えば「クレーは1911年までカンディンスキーの知己を得ることはなかった」などと使ってきた。
おそらく似たような言葉で「知遇を得る」(才能を認められて良いもてなしを受ける)とどこかで混同し、上のような「問題ナ日本語」を使っていたようだ。恥ずかしいと言うより、論外と申すべきかもしれない。
以上のようなことがあったので、クレーの本の原稿にはすっかり参ってしまい、ずっと尾を引いているのだろう。まあしかし、印刷されて本になってみれば相応の出来だろうから、そんなことはさして気にもならずに忘れてしまうだろう。

一昨日、ブログに「驟雨」を書いたあと、ひとつ思い出すことがあった。
ドイツ語圏に「最初の暖かい雨」という表現がある。はじめて聞いたとき、長い冬の後で最初の春の雨が降るという意味かと思ったら、さにあらず、秋の雨なのだそうだ。夏の渇いた気候のあとで、最初の暖かい雨が降ると、収穫間近い田園に湿気が戻ってくる。むかしアリョーシャ・クレーからの手紙にあった。そうしたことばを手掛かりに、「我が内なる日本」という連載エッセイを彼の名前で、つまり覆面ライターとして書いていたことがある。『イロニア』という小文芸誌だった。
ひょっとすると、最初の暖かい雨の意味も誤解だったかもしれないが。

「クレー協会からのお知らせ」の発送に追われている。

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コメント
知己を得る、間違いじゃないみたいですよ。
  • reader
  • 2010/09/01 9:28 AM
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